学科 / コース:社会総合科学科 国際教養コース
留学先 / 期間:ルンド大学(スウェーデン) / 2024年8月~2025年6月



●いつごろから留学の準備を始めましたか。または意識しましたか。
入学してすぐから長期留学を希望していたので、情報収集や留学に行くタイミングなどを計画していた。
●なぜ留学先にその大学(またはプログラム)を選びましたか。
ルンド大学は国際色豊かな大学で、世界各国から留学生が集まるため、あらゆる国の人と関わる機会を期待して選んだ。また、北欧の優れた福祉制度についても学びたい気持ちがあり、ルンド大学を選んだ。
●留学に向けてどのような勉強をしましたか。
英語に耳を慣らすために、英語のYouTubeなどを見ていた。スピーキングに関しては仲が良かった留学生と話したり、Matthew先生の英語講座に参加したりした。しかし実際に留学してからは、スピーキングの能力もリスニングの能力も不十分で、向こうで作った友人と毎日話すことで上達していった。
●留学中、現地の方や他の留学生と、どのような交流がありましたか。
飲食店やお店に行った時や、公共交通機関に乗っている時などに現地のスウェーデン人と軽く挨拶を交わしたり、時々日常会話をしたりした。他の留学生とは、授業や友人の友人などを通じて積極的に友達作りをし、あらゆる国の友人ができた。また、週に1回、会話会やlanguage caféなど留学生の交流の場が設けられるので、そこでも留学生の友人を作ることができた。
●留学中の楽しかったエピソードを教えてください。
週末不定期で行われるTDCに何回か参加しました。友達の寮で行われるパーティなのですが、その寮のいろんな人が来るため、友人以外の人とも交流ができる機会で、様々な人と話せて、そこで新たな友人にも出会えるのでとても楽しかった。
●留学中、困ったことはありましたか。
特になし。
●留学前と後で自分自身での変化はありましたか。
英語を話すときに文法を過剰に気にすることがなくなった。間違っていても80%くらいで話せればいいというふうに考えることができるようになった。語学以外では、留学中は新しい人と出会う機会が毎日のようにあり、そこでの自己紹介で必ず何を勉強しているのかを聞き合うのだが、私は自分が学んでいることの学部名や教科名などしか言えないのに対し、他国の友人は、学んでいることや、その分野に関する詳しい情報、将来それをどう活かしたいかなどを細かく話すことができていた。私は学んでいることに対し執着がなさすぎるということを強く感じ、私が興味があり学びたいと思う分野は何なのか、何のために学び、何に繋がるのかといいうことを考えながら勉強したいと思うようになった。
●留学で得たものは何ですか。
スウェーデンの福祉について学びたい、ネイティブの英語を身につけたい、グローバルで多角的な視野を持てるようになりたい。いわゆるありきたりな理由で私は留学を志望した。しかし、実際に1年間海外で生活してみて、私はそれ以上に多くのことを学んだ。まず強く感じたのは、「型にはまる必要はない」ということだ。日本では、既に社会の型が完成されていて、その枠組みに合わないと生きづらさを感じることがある。しかしスウェーデンでの生活では、そうした「型」にとらわれる必要がないことを日々実感した。友人がLGBTであることを他の友人に話すと、それを驚くことなく、自然に受け入れてくれる姿勢が当たり前のようにあった。派手な髪色や個性的な服装も、誰も気にすることなく尊重されていた。教室では、発表や質問、意見表明も、自分の考えを自信をもって表現する学生が多く、正しさや多数派であるかどうかではなく、「自分はどう考えるか」が大切にされていた。こうした環境に触れるたびに、人はもっと自由に、ありのままの自分でいていいのだと、勇気づけられた。また、日本を離れて暮らすことで、海外の良さや課題に気づくと同時に、日本の良さや課題にも改めて向き合うことができた。国際的な環境で、友人たちとそれぞれの国の社会問題や文化について語り合う中で、客観的に自国を見る力がついたと思う。特に、日本社会の課題を深く理解し、それに対して他国がどのようなアプローチをしているのかを知ることは、将来日本で働く際にきっと役立つと感じている。そしてもう一つ、私が学んだ大きなことは、「完璧を目指す必要はない」ということだ。留学前は、せっかく1年間海外に行くのだから、英語を一言一句聞き取れるようになり、文法ミスなく話せるようにならなければ、という完璧主義的な目標を立てていた。しかし、実際に生活してみると、たとえ全ての単語を聞き取れなくても、文法が少し間違っていても、会話は成立するし、気持ちは伝えられるということに気づいた。逆に、完璧に話そうとすることで、言葉が出てこなくなったり、自信を失ってしまったりする場面もあった。だからこそ、今では「80%でいい」「伝わればいい」と思えるようになり、英語を使うこと自体をもっと楽しめるようになった。
●留学での経験が生活にどのように影響しますか又はしていますか。
留学を通して私は、想像していた以上に多くの学びを得た。それは知識だけでなく、価値観や生き方に深く関わる、人生において大切な気づきであったと実感している。留学で得られた経験や能力は、今の私にとって大きな自信になっており、新しい視野を持って日本で暮らせていると思う。
●これから留学を考えている人へのメッセージをお願いします。
留学はキラキラ毎日充実したイメージがあるが、実際は楽しいことばかりではなく、今までの人生で一番、自分と強く向き合う期間だった。上手く英語が話せなかったり、悩んだことのない友達作りに悩んだり、しんどい思いももちろんしたが、全てが新鮮で学ぶ価値のあることばかりだったのも事実である。特に長期留学は、就職してからではなかなか挑戦しにくいことなので、大学生の今、必ず経験しておくべきことだと思う。留学中絶対に必要なのは行動力だと思うので、留学に行くだけがゴールにならないよう、行った先でどのように行動するか、上手くいかない時、どのように対処していくかをしっかりと考えたうえで留学してください!