留学体験記 – 近藤 史菜さん

学科 / コース:社会総合科学科 国際教養コース
留学先 / 期間:ルンド大学(スウェーデン) / 2023年8月~2024年6月

●いつごろから留学の準備を始めましたか。または意識しましたか。
 留学自体を意識したのは中学生の時でした。英語は継続的に勉強していましたが、本格的な準備は大学1年生の秋頃から始めました。

●なぜ留学先にその大学(またはプログラム)を選びましたか。
 さまざまな理由がありますが、主に2つの理由があります。1つ目は、世界的に教育レベルが高く、留学生数も多い大学で、意識の高い多様な学生とともに勉強したいと思ったからです。2つ目は、ルンド大学から徳島大学に留学にきた友達の話を聞いているうちに、ルンド大学に興味を持ち、貴重な経験ができる場としてふさわしいと感じたからです。

●留学に向けてどのような勉強をしましたか。
 語彙や文法は、分からないものがあればすぐに英英辞典で調べて、なるべく早く定着できるよう心掛けました。毎日の授業はもちろんですが、日常生活でも常に英語を取り入れるよう工夫しました。家事をしている間にYouTubeを聴いたり、英語関係のアルバイトをしたり、学内での英会話会に参加したりしました。実際に英語を話すことを想定して、勉強内容を選択していました。加えて、スウェーデンに関する知識も勉強しました。

●留学中、現地の方や他の留学生と、どのような交流がありましたか。
 授業はもちろん、学内外のLanguage caféやメンターグループでのアクティビティ、パーティーや日本語学科の授業のボランティアなど、留学生や現地の方と交流できる機会が多くありました。メンターグループ (10~20数人) では、ハンドボールゲーム観戦、カラオケパブ、sittning (フォーマルなパーティー) など、さまざまなアクティビティを楽しみました。
また、私は一般のアパートの一室に住んでいたため、現地の方との交流が特に多かったです。一緒に買い物をしたりビーチに行ったり、映画を見たりと何気ない日常生活を存分に味わいました。

●留学中の楽しかったエピソードを教えてください。
 いろいろありますが、スウェーデンのゴットランドにある友達の家に遊びに行ったことが特に楽しかったです。ドライブに連れて行ってもらって、野生の馬を探しに行ったり、海で写真を撮ったり、村のイベントに参加したりしました。伝統的なケーキをごちそうになったり、日本料理を一緒に作ったりもしました。ご家族や村のみなさんがあたたかく受け入れてくれて、たくさん話しかけてくれましたし、素敵な文化や自然を堪能しました。また、このときが一番スウェーデン語を話すことができた機会でもあり、自分自身の成長を感じました。

●留学中、困ったことはありましたか。
 困ったことは多くありましたが、その中から特に2つ挙げます。1つ目は、他の方もよくおっしゃっていることですが、住居がなかなか見つけられなかったことです。Facebookで出発2か月前から探して、見つけられたのは現地に着いてから10日後のことでした。大学から紹介されるサイトだけではなく、他のSNSも使って根気強く探す必要があります。2つ目は、インターネットが繋がらない時があったことです。私はスウェーデン到着直後といくつかの旅行先でインターネットが繋がらず、大変困りました。SIMカードのメーカーや使っているスマートフォンの設定によってはそのようなことが起こりえるそうです。出発前に携帯ショップに行って、詳細に確認することをお勧めします。

●留学前と後で自分自身での変化はありましたか。
自分の人生をどのように楽しむかは、自分が何をやりたいと思い行動するか次第である、という一見当たり前なことに気づけたことです。留学前は、私は大学の学部を卒業してそのまま日本で働くのだろうと思い込んで疑いませんでした。その考えに違和感を覚え、留学に行くという自分にとっては大きな決断をし、実際自分の人生を楽しんでいる人にたくさん出会いました。海外で働いている人、大学院で学んでいる人、旅をしている人、ボランティアに参加している人など…。私の人生に対する視野がいかに狭かったかがよく分かりましたし、今一度自分が大切にしていることと向き合う時間が取れました。本当に自分がしたいことや実現のために何をするかを常に問う姿勢をもてるようになりました。

●留学で得たものは何ですか。
 語学力に加え、国内外問わない幅広い人脈です。留学生だけでなく、住んでいたアパートの大家さんや将来自分が就きたい職業で働く人、同じ志をもった他の日本人学生など、留学によってたくさんの人と出会うことができました。短い期間の付き合いの人もいましたが、彼らから刺激を受けましたし、自分がどう生きていくかの指標となるような人も見つけました。留学に挑戦しなければ出会えなかった人たちと過ごした楽しい時間は、一生の財産です。

●留学での経験が生活にどのように影響しますか又はしていますか。
 留学中は、日本では起こりえないようなトラブルや精神的につらいことが起こりました。それらを乗り越えて、前進できたという自信は、今何かに挑戦するときに背中を後押ししてくれています。学業や課外活動など、今後ぶつかりうる困難に対して、自分なりに考えて、時に他の人を頼りながら乗り越えられるだろうと心から思えます。この気持ちは、今もこれからも、私を支えてくれる道しるべです。

●これから留学を考えている人へのメッセージをお願いします。
 私は今回の留学まで海外に行く機会がなく、あまり社交的な性格ではなかったため、留学が自分に合っているのか、価値はあるのかとかなり悩みました。しかし、留学に行って楽しいこともつらいことも経験するうちに、悩んでいたことはすっかり吹き飛んでいました。留学は人生のほんの一部でしかないですが、得られるものが多いと実感しました。不安を抱えている人もいると思いますが、あなたの心の中に何かワクワクする気持ちがあれば、ぜひ挑戦してほしいです。応援しています! 

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