留学体験記 – 吉田 梨央さん

学科 / コース:社会総合科学科 国際教養コース
留学先 / 期間:ザグレブ大学(クロアチア) / 2018年9月~2019年7月

●いつごろから留学の準備を始めましたか。または意識しましたか。
高校3年生の頃から留学はしたいと考えていたので、1年生の時から先生にし相談していつ頃留学に行くのがいいのかなど計画は立てていました。

●なぜ留学先にその大学を選びましたか。
交換留学を利用すれば費用面や手続等において大学からのサポートを受けられるので、交換留学のプログラムから留学先を選ぶことにしました。
ある先生からクロアチアを候補の一つとして紹介していただき、調べるうちにその国にとても興味を持つようになったのが、ザグレブ大学を選ぶことになった初めのきっかけです。新しい協定校だったので過去に行った先輩がいないということと、日本人留学生が少なく留学についての情報がほぼなかったので、すべての経験が新鮮になるのは面白いのじゃないかなと思いました。また、英語を話せる人が多いこと、ヨーロッパにおけるクロアチアの位置づけが日本における徳島の位置づけに似ていると聞いたことも大きな決め手となりました。

●留学に向けてどのような勉強をしましたか。
英会話に行ったり、大学の Academic English 講座に参加したりして、英語を話したり聞いたりする時間を積極的に作りました。Academic English 講座は会話力をつけるのにいいと思います。

●留学中、現地や他の留学生と、どのような交流はありましたか。
まずバディ制度に申し込めるので、それに申し込み、到着前から連絡を取り合っていたバディと到着した次の日に会いました。私のバディは偶然ではありますが日本語学科の女子学生で、手続きなど様々なことをお世話してくれ、たくさんの友人や知り合いも紹介してくれて交流が広がりました。毎月1回程度カフェなどで開催される「にほんごだんわしつ」で日本語学科の先生や学生とも交流しました。大学の授業ではクロアチア人の友人をたくさん作ることができ、Croaticum(語学学校)の授業では様々な国から集まった幅広い年齢層の友人を作ることができました。また寮で生活していたので、他国の友達と共同生活をするのは良い経験になりました。さらに、日本人が少なくコミュニティが小さいので、大使館の方や国立劇場のバレリーナ、現地に住んでいる他の日本人の方とも知り合うことができ、様々な経験を持った方々とお話しするのは貴重な経験になりました。

●留学中の楽しかったエピソードを教えてください。
ザグレブは頻繁に何かのイベントが開催されるので、そのイベントに友達と行くのがとても楽しかったです。例えば、12月から1月初めにはクリスマスマーケットやアイススケート場が設置され、毎週友達と行っていました。3月には4日間程度ライトフェスティバルというものがあり、イルミネーションやライトショーを見に行きました。他にもビアーフェスティバルやムービーフェスティバルなどに行きました。また、学校帰りにカフェやバーで友達と長時間話をしたり、学食やレストランで一緒にご飯を食べたりした普段の生活がとても楽しかったです。強豪国クロアチアのサッカー観戦をしたのも、スポーツが好きな私にとってとても良い思い出です。

●留学中、困ったことはありましたか。
英語力が他の学生に比べてかなり低かったので、言いたいことが上手に言えなかったり、聞き取れなかったりしてとても苦労しました。特に、専門の授業はハイレベルな英語だけでなく、内容もハイレベルでとてもきつかったです。
大したものは取られなかったですが、スリに遭ったこともあります。他の日本人学生も何人かスリに遭っていました。ヨーロッパではアジア人がターゲットになるのは普通です。しかしザグレブは比較的治安がいいので安心して大丈夫です。観光地やトラムではスリに十分注意する必要がありますが、普段の生活では最低限のことを注意していれば問題ないと思います。

●留学前と後で自分自身での変化はありましたか。
正直、英語力がすごく上がったかと言われればそうは思いません。英語力を上げたければ、語学学校に行くなどする方がいいと思います。しかし、とりあえず何か話そうとすることでコミュニケーション力はついたと思います。また、授業では学べないカジュアルなフレーズや単語は友達との会話で少し学ぶことができました。クロアチア語では語学学校で毎日2時間15分きちんと学び、生活でも実践としてクロアチア語を聞いたり見たり話したりすることができたので、無知からの上達を感じとても勉強が楽しかったです。諸事情で後期しか取れなかったのですが、前期から取れればもっと上達できたと思います。
勉強以外の面では、留学中は落ち込むことや失敗は多々あり、何事も経験と思わないとやっていけなかったので、ネガティブ思考の自分が少し改善されたと思います。

●留学で得たものは何ですか。
留学で得たのもは困難に立ち向かう力だと思います。ずっと実家暮らしであったので一人暮らしは初めてでした。また、徳島大学からの交換留学1期生であったので、すべてが探り探りでした。大変なことが多かったですが、逃げることはできないので、そこで何とかして頑張ろうとする力がついたと思います。しかし、それは自分1人では乗り越えられなかったと思います。日本人の知り合いや友人が手続等困っていることがあれば教えてくださったり、クロアチア人の友達や知り合い、先生がサポートしてくださったり、徳島大学の職員の方や先生にお世話になったり、日本にいる家族や友人が電話で悩み事を聞いてくれたり、本当にたくさんの人の優しさに触れ、たくさんの人の支えで留学ができたのだなと感じました。

●留学での経験が生活にどのように影響しますか又はしていますか。
留学でたくさんの海外の友達ができ、その友達に次に会えたときに、もっと会話ができるように英語やクロアチア語を頑張ろうといういいモチベーションができました。また、これから卒論や就活などやらなければいけないことが多いですが、1年間楽しんだ分頑張らないとなと思えたり、またクロアチアに行けるように就職したら仕事を頑張ろうと思えたり、何かを考える際に留学のことなしで考えられなくなっています。そして、それはいい励みになっています。

●これから留学を考えている人へのメッセージをお願いします。
留学はしたいけど費用が心配、語学力が心配、就活が心配など、悩んでいる方も多いかもしれません。しかし、留学で経験することはかけがえいのない一生の思い出となるはずです。心配事が全くない留学生などあまりいないと思います。迷っている人がいれば、思い切って留学に行ってみるべきです。留学に行って後悔したという話は聞いたことありません。もし心配事があっても、大学の先生や職員の方、留学に行ったことがある先輩が相談に乗ってくれるので大丈夫です。
もう留学に行くと決めている方は、それに向けて語学力や専門の知識を高めておくなど、しっかりと準備をすればするほど、留学先で苦労することが減ると思うので頑張ってください。終わったときに楽しかったな、行って良かったなと思える留学生活が送れることを願っています。

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