留学体験記 – 助野 理音奈さん

学科 / コース:社会総合科学科 地域創生コース
留学先 / 期間:武漢大学(中国) / 2019年9月~2020年1月

●いつごろから留学の準備を始めましたか。または意識しましたか。
留学手続きは1年生の2月に始めました。留学への意識については、中学生の頃からです。

●なぜ留学先にその大学を選びましたか。
これからの時代はアジアだ、という持論によりアジア圏に留学したいとずっと思っていました。特に日本にとって隣国である中国との関係は重要です。私は中国の歴史や漢文に非常に興味があったことや、武漢大学が由緒ある大学であること、実際に留学経験のある先輩方の話を聞いてとても魅力に感じたことなどを踏まえて、最終的に武漢大学を選びました。また、人々がどのような生活を送っているのか、といった実際の中国に関心を持っていたため、中国への留学は私にとってまたとない機会でした。

●留学に向けてどのような勉強をしましたか。
私は主に中国語の文法の振り返りをしました。また、中国語検定3級を取得しました。それ以外は特にしておらず、中国に着いてすぐは全く話せませんでした。

●留学中、現地の方や他の留学生と、どのような交流がありましたか。
大学では色々な国籍の人と親しくなりました。文化祭をきっかけに近くの大学の中国人と仲良くなり、安くて美味しいカフェを教えてもらって通ったり、一緒に旅行に行ったりしました。市内の中学校に行き日本語を教えるボランティアにも参加しました。手探りでしたが、英語と中国語でなんとか伝えるうちに慣れていき、最後の授業はとても寂しい気持ちになりました。

●留学中の楽しかったエピソードを教えてください。
中国人の友人と会話するときに、分からない言葉は漢字を見せ合って話していました。これは漢字文化圏ならではのやりとりだと思います。多くの漢字の意味や使われ方が共通していて面白いと感じました。彼女は日本語を勉強しており、わたしも中国語を勉強していたので、手探りの会話がとても新鮮で楽しかったです。

●留学中、困ったことはありましたか。
色々な手続きが日本のようにスムーズにいかなくて困りました。中国語が全く話せない状態で行ったので、中国語の話せる日本人の方々に助けてもらったり、自分で調べたりしながらなんとか済ませました。中国では基本的に英語が通じないので困ることが多かったです。また、留学にはつきものだと思いますが、空気と水が合わず体調を崩しました。でも次第に慣れていきました。

●留学前と後で自分自身での変化はありましたか。
以前までは外国語で話すことを怖がっている自分がいたように思いますが、一人で旅行に行ったり、中学生に手探りながら日本語を教えたりしているうちに自信がつきました。

●留学で得たものは何ですか。
前述のように、この留学では少しの語学力と自信を得ました。しかしそれ以上に、政治や文化について考える機会を得たと思います。実際に中国人の大学生と話していて、日本での中国に対する認識と全く違うと感じました。武漢では日本人というと友好的に接してくれる人が多い印象でしたし、中国には日本由来のファッションやお菓子がそこら中にありました。また、中国の若者たちはとても積極的で、政府によるネット規制の中でも海外の回線を使って外の情報を得ており、世の中に問題意識を持っています(これ以上はここでは書きません)。私は彼女たちがこれからの中国を作っていくことに期待しています。留学で得られたのはこのような知見です。

●留学での経験が生活にどのように影響しますか又はしていますか。
普段通り日本で暮らしていても、中国との違いを多く見つけるようになりました。日常生活に直接的な影響はありませんが、(中国は完全キャッシュレス生活だったのでに日本では清算の都度現金のやり取りをする必要があることに煩わしさを感じるなどはあります)、留学が終わった今も、中国で経験したことや考えたことなどはこれからの私の生き方や考え方に大きな影響をもたらしていると感じます。

●これから留学を考えている人へのメッセージをお願いします。
徳島大学は奨学金制度があり、留学の環境が整っています。もしこの制度がなければ、中国で暮らす経験をすることは叶いませんでした。私のような人にとって留学は大学生のうちしかないチャンスだと思います。語学留学になりますが、わたしは語学以上に現地での生活や文化に興味があって留学しました。留学には色々な動機があっていいと思います。日本から離れて暮らすことで辛いことも多くありましたが、私は留学して本当に良かったです。もし不安に思っているなら、ぜひ踏み出してください。

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